グランドコンフォート～コルビジェのlc2ソファとは～

コルビジェのlc2ソファは、lc1と同様にシャルロット・ぺリアン、ピエール・ジャンヌレとの共同作品として発表された家具の１つです。
恐らくコルビジェのデザインした家具の中では、誰もが良く知るソファの形状なのではないでしょうか。
モダンかつ無駄のないスタイリッシュな佇まいが、現代のオフィスにおいても良くマッチするデザインです。

でも驚くことなかれ。
なんとこのソファがデザインされたのは１９２８年。今から８８年も前のことなんですよ。

今回は、そんなにも昔に作られたデザインであるにも関わらず、今尚スタイリッシュでおしゃれだと高く評価され続けるル・コルビジェ【ル・コルビジェについてはこちら】の代名詞、lc2ソファについてご紹介していきたいと思います。

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◆「大いなる快適」の名を冠するlc2ソファ

ル・コルビジェは、「モデュロール」という尺度体系を考案・提唱しました。
これは黄金比と人体の寸法を用いて作られた建造物の基準寸法、その数列であり、コルビジェのlc2ソファはこの「モデュロール」をもとにデザイン・設計されたと言われています。

囲いのような金属のパイプフレームの中にはめ込まれた四角いクッション。
当時のスタンダードなソファとは違い、極限まで無駄をそぎ落としたモダンな美しさと、見た目だけではなく得られる最高級のくつろぎが、「Grand Comfort（グランドコンフォート・大いなる快適）」と名付けられるに相応しい存在感となりました。

現代においてlc2ソファはコルビジェ家具の中でも一等人気な家具と言っても過言ではなく、その愛され具合は８０年以上経過した今でも衰えを知りません。
「近世のダヴィンチ」と言われたコルビジェのデザイン、その魂は、今尚世界中にその灯を灯し続けているのです。

◆まとめ

以上、コルビジェのlc2ソファについてご紹介してまいりました。
人気のデザイナーズソファなだけあって、各メーカーもまた多くのlc2ソファを販売しています。
革にこだわりを持ったメーカーや多くのカラーリングを用意しているメーカーなど、さまざまなリプロダクト製品が今日もあらゆる場所で販売されているのです。

長い時間が経って、意匠権が消えてしまっても「このデザインが良いから」とあらゆる家具屋さんに作られ続け、求められ続けるル・コルビジェのデザインは、これからも輝き続けるように思います。