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ル・コルビジェのデザイナーズ家具

ル・コルビジェのデザイナーズ家具が、今なお愛される理由。

ル・コルビジェはスイス生まれの建築家で、多くの建築家に影響を与えた事から「近代建築の三大巨匠」に数えられています。
建築だけでなく、車のデザインや街全体をデザインする都市計画にも関わるなど、非常に多彩な芸術家でもありました。

そんなコルビジェは家具の製作も手がけており、その作品には彼の機能性へのこだわりが反映され、歴史を越えて、今もデザイナーズ家具として多くの人に愛され続けているのです。
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■機能性を追求した巨匠、ル・コルビジェ

1910年代の末期、コルビジェは同じフランスで活躍していた画家のオザンファンと共に「ピュリズム」を提唱します。
「純粋主義」を意味するその運動は、作り手の主観や感情によって付けられた装飾を一切排除し、作品そのものの意味だけを純粋に追求しようというものでした。

その後、コルビジェは画家から建築家へ転身しますが、ピュリズムの考え方は建築家となった後もコルビジェ自身に残り続け、家具作りにも反映されています。


■『LCシリーズ』が持つ、時空を超えた魅力

コルビジェと、その従兄弟ピエール、若手デザイナーのペリアンの3名による共同開発によって作られた家具のコレクションは、ル・コルビジェのイニシャルから取って『LCシリーズ』と呼ばれています。
LC2LC2の詳細はこちら
こちらのLC2ソファは、キューブ状の見た目と、ボディ全体を包み込むように支える金属が印象的な家具です。
『家具の歴史に大きな影響を与えた』として高い評価を受け、他のLCシリーズと共に、1928年当時に作られた物がニューヨーク近代美術館に収蔵されています。

コルビジェは、幾何学によって作られる図形の美しさをとても大切にしていました。
「立方体を構成するためには、平面がしっかり考えられていなければならない」と、その著書でも主張しています。
面で刻まれて作られた立方体のこのソファからは、コルビジェのそのような理念が伝わってくるようです。

「グランドコンフォート(大いなる快適)」という別名の通り、分厚い5つのクッションからは、座った瞬間の快適さが伝わってきます。
また、それぞれのクッションは取り外せるようになっていますので、お手入れも楽に行う事が可能です。


LC2LC2の詳細はこちら
黒の重厚感とは異なる、神秘的な雰囲気を持つホワイトタイプもあります。

こちらのホワイトとブラック以外にも、レッドやコーヒーブラウンなどのカラーオーダーが可能です。
納期が3ヶ月以上かかりますので、ご注文の前に一度ご確認ください。


■よりワイドに、より部屋に馴染む設計に進化

LC3LC3の詳細はこちら
続いてご紹介するのは、LC3ソファです。
一見、先ほどのLC2ソファと変わりがないように感じますが、幅と背もたれの高さがそれぞれ異なります。
LC2ソファは幅760mm・高さ650mmであるのに対し、LC3ソファは幅990mm・670mmとやや広めのサイズになっています。

数字の順番通り、LC2よりも遅れて製造されたLC3は、よりゆったりと腰掛ける事ができ、少し低めに設計された背もたれは、ホテルのロビーのようなラグジュアリー感を演出してくれます。


■建築家自身のために作られた、傑作ソファ

LC5LC5の詳細はこちら
3人掛けのLC5ソファは、コルビジェが自身の邸宅に設置するために作ったものです。
昼寝用に設計された座面は、簡易ベッドとしても十分な広さを持っています。

LC5
背もたれまでの奥行きは750mmですが、画像のように背もたれを裏側に移動させた時の奥行きは920mmになり、よりゆったりと転がってくつろげるようになります。
元々はコルビジェ自身のために作られた製品という事もあり、流通量が少なくとても希少なアイテムでしたが、現在はデザイナーズ家具として多くの人に行き渡るようになりました。

機能性に強いこだわりを持っていたコルビジェが、自身の休憩のために作ったとっておきの家具を、ぜひくつろぎの空間に導入してみてはいかがでしょうか。


■美しく加工された金属へのこだわり

コルビジェの家具のもう1つの特徴として、高い技術で加工された金属である事が挙げられます。
LC2
画像はLC3ソファの金属部分です。
大小のステンレスがしっかり溶接され、本体を支える太い柱は美しい角度を描いています。
LC3
さらに、ステンレスは非常に耐久性に優れている素材としても有名です。
さびにも衝撃にも強い事から、キッチンなど湿気の多い場所で使われています。
スレンレスで本体が構成されているLCシリーズなら、頑丈さと清潔さを長く保つ事ができます。


■デザインの歴史と、人々の価値観を変えたコルビジェ

コルビジェが今なお高い評価を受けている理由は、家具の歴史を変えた事と、それによって人々の暮らしに新しい価値を与えたという点にほかなりません。
彼が活躍した当時は、デザインの至る所に装飾を用いる「アール・デコ」の末期でした。

コルビジェはその過度な装飾から家具を解き放ち、量産化して多くの人に行き渡るように尽力しました。
その働きは、デザイナーズ家具として今も私たちの暮らしに取り入れる事が可能です。
コルビジェが夢見た機能美を、ぜひお家に取り入れてみてはいかがでしょうか。


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