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コルビジェ

コルビジェのテーブルなど、美しいコレクションを全て紹介

日本は残念ながらさほどでもありませんが、欧米では、建築家や家具のデザイナーも芸術家として考えられていて、伝説的デザイナーが数多存在します。


有名なところでは、スペインのサグラダ・ファミリアを設計したアントニ・ガウディ(〜1926年)。
近年なら、イタリアの工業デザイナーであるジルジェット・ジウジアーロは、日本の自動車や工業製品も数多く手がけ、つとに有名です。
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■世界三大巨匠の一角、ル・コルビジェ

1000万枚を超え世界的大ベストセラーになったサイモン&ガーファンクルのアルバム『明日にかける橋』には、『フランク・ロイド・ライとよ永遠に』という有名な唄がありますが、このフランク・ロイド・ライトは、世界的に知られた建築家のひとり。

日本でも、あの『帝国ホテル』を建築設計したことで広く知られていますが、建築家をタイトルにした唄がある、というだけでも日本ではちょっと想像しがたい話ですね。

さて。ル・コルビジエ(〜1965)は、このフランク・ロイド・ライトとともに、『近代建築の三大巨匠』の一角を成すフランスの建築デザイナー(もうひとりはドイツのミース・ファン・デル・ローエ)で、時にフランク・ロイド・ライトよりも業界では著名かも知れません。

日本における代表作は『東京国立西洋美術館』など。

■コルビジェの経歴

コルビジェ

1887年スイス生まれ。 本名はシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリ。
20世紀フランスの代表的な建築家であり、「近代建築の三大巨匠」の一人に数えられている。
代表的な建造物としては、サヴォア邸・ロンシャン礼拝堂・ラ・トゥーレット修道院などがあり、 日本では東京国立西洋美術館の基本設計を行った。
コルビジェの代表的な作品である「LCシリーズ」(LC1、LC2等)のソファ・チェアは、その特徴的なデザインから世界的に人気が高く、各界の著名人や一流企業にも愛用者が多い。
また、グランドコンフォート(大いなる快適)と命名された「LC2」、シェーズロング(休憩椅子)で知られる「LC4」は特に人気が高い。

■コルビジェ・チェア

こうした著名な建築デザイナーたちは、建物をひとつの芸術ととらえ、インテリアにそぐう多くの家具もデザインしています。
アントニ・ガウディが最初に認められたのは、手袋店のショーケースのデザインだったことは、よく知られています。

ル・コルビジェは、建築家としても名を馳せましたが、家具、特に椅子のデザインにおいて、その才能を遺憾なく発揮し、その作品は「コルビジェ・チェア」と呼ばれ、現在でも世界中で愛されています。

特に『LC1』『LC2』、『LC4』、センターテーブルの『LC10』は、名作として非常に有名で、インテリアに格段の興味がない方でも、一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。
<LC1>
型番通り、コルビジェ・チェアの第1作。
ニューヨーク近代美術館の「永久展示品」となっている。


<LC2>
最も有名なのモデル、LC2。
今でもヒットしているこのデザインが、1928年というのだから驚き。


<LC4>
LCシリーズで、世界的に最も有名なLC4『シューズ・ロング』
実際にデザインしたのはル・コルビジェ本人ではなく、彼のスタッフであるシャルロット・ベリアン。


<LC10>
コルビジェというより、もはや「デザイナーズ家具の代名詞」とも言われる名作中の名作。シンプルで無駄のないデザインは、建築デザインのアイディアから生み出された。


■進化するLCシリーズ

コルビジェが家具デザインに残した功績は、とても数行では語り尽くせませんが、没後、財団が作られ、イタリアのカッシーナ社がLCシリーズの復刻版のライセンシー契約、および生産を行っています。

カッシーナは、単純にコルビジェの意匠を復刻するだけでなく、財団とともに素材や色彩、コーディネイトなどの研究を行い、LCシリーズを常に進化させ続けてきました。
それは、没後50年に当たる現在も、まったく色あせることがありません。

たとえばコルビジェの代表作であるLC2『グランドコンフォート(大いなるくつろぎ)』は、オリジナルが作られた1920年代では固いクッション材がなかったため、コルビジェ自身が使っていた物はすぐにヘタってしまい、その特徴的直線ラインが崩れてヘナヘナだったそうです。

現在、復刻されて発売されているLCシリーズには、ル・コルビジェ本人が望んで止まなかったであろう硬質のウレタンが採用され、クローム部分も最新の素材になっています。


■デザイナーズ家具で楽しむインテリア

建築デザイナーが生んだLCシリーズの合理的なデザインは、現代のリビングにも、オフィスシーンにおいてもマッチします。

国内のオフィスでも、LCシリーズはよく見かけることができますが、そのステータス性、機能美は、もはや語るべきにもないでしょう。




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