家でのくつろぎのメインは、なんと言ってもソファです。

家具の中でも、最重要なアイテムなわけですが、いざ購入となった時、考えるのがソファのサイズ。

ソファを選ぶ時、なにを基準にサイズを選びますか？
部屋の広さ？それとも自分の身体サイズ？

ソファのサイズは、同じ2人掛け、3人掛けでもモデルによって様々。
同じ2人掛けで数十センチもの差があったりします。

上のソファは130cmの2人掛けですが、同じシリーズで〜190cmまで15cm単位でサイズが用意されています。

このシリーズでは、145cmまでを2人掛け、160cmからを3人掛けとしています。
もちろん「大は小を兼ねる」ので、3人掛けを2人掛けとして仕様しても、なんら支障はありません。
ただし、それは部屋の面積に余裕がある場合の話です。

ひところ、通信販売で、周辺に小さい物を置いて大きく見せる手法が流行り、届いてみたらとても2人座れない、などということがけっこうありました（今もあるかも知れません）。
もちろん、サイズは（小さい文字で）書いてあるわけですが、「センチで言われても直感的には分からない」というのが、正直なところでしょう。

個人差はありますが、人間の腕の長さ（肩から手首まで）が、だいたい60cm前後。
両手を広げたサイズが身長そのものですから、一度は手を広げて、おおよそのサイズを把握することです。
座部が肩から手首までの長さ≒60cmあれば、だいたいは、ひとりが余裕タップリで座れます。

こちらのソファが幅150cmサイズ。
座部は50cm以上ありますから、2人掛けとしては十分です。

座り心地を考えるなら、最も重要になるのは身体のサイズです。
ひとり用であれば、アバウトでかまわないわけですが、これがラブソファや、2人掛け、3人掛けとなると、そうもいきません。
ラブソファで、お尻や肩がぶつかるのは、新婚の時ならいいでしょうが、時が経ち、さらに夏ともなれば話はまったく別。
お子様ができると、お父さんの座るスペースがまったくない、なんてことも‥‥‥‥。

統計によると、腰幅は女性の方が広く平均で27.7cm（あくまで幅）。
男性は27.0cm。わずか0.7cmしか違わないというのは、ちょっと意外に思えますがが、女性はウェストがくびれているので、幅広に見えるのでしょう。

では肩幅は？と言いますと、男性39.7cm、女性が38.6cm。
つまり、幅が80cm以上ないと、2人掛けには十分ではない、ということです。

ただし、あくまで平均値であって、体格は人それぞれ。
そこで参考になるのが、同じ椅子である自動車のシート。
軽自動車とクラウンクラスの車では、大きさも座席の厚さもまるで違います。
特に軽自動車は、室内の広さと軽さ（エンジンに馬力がないので）を確保するため薄く作られています。お気づきでしたか？

運転するぶんには、どちらもなに不自由なくできます。
むろん、長時間の運転では差が出ますが、軽自動車のシートの方が規制が多い分、「よく考えられている」とも言えます。

軽自動車の運転席が、だいたい45cm〜50cmくらい。
ひとりが「長い時間座っていられる」幅です。
2人掛けソファに近い後部座席のシート（軽自動車）は、幅が約115cm前後。
「大人2人が耐えられる」基準になります。
もっとも、車の椅子の側面は「壁」ですから、実質は90cmくらいでしょう。
ソファの場合は、肘掛けがあっても、両脇に圧迫するものがありませんから、100cmあれば、とりあえず2人で「優々」です。

こちらの2人掛けが112cm。

軽自動車の運転席に座って、少し狭いと感じられる方は、これよりも大きめであれば快適ということです。

対面のソファの場合、来客者は向かい側（あるいは横）のソファに座ります。
2名以上の来客の場合は、それぞれが親しいとも限らないわけですから、家族同士のように、ピッタリ寄り添うというわけにもいきません。

一度はお聞きになったことがあるかも知れませんが、人には、親しさによって範囲の変わる『パーソナルスペース』というものがあります。
パーソナルスペースそのものについては、男女や立場によっても異なるので、興味のある方は別途調べていただくとして。
ようするに他人同士がピッタリくっつくようなサイズでは、客間には失格、ということです。

2人掛けでも、最低140cmは欲しい（座部が50cm以上）ところですが、部屋の広さにも限りがありますから、そうした場合には、肘掛けの小さいタイプがいいでしょう。
特に、肘掛けが木製の物は、お掃除も楽。急な来客でも慌てる必要がありません。

こちらは170cmで3人掛け。
一人当たり50cmが確保されています。

もちろん、寝転ぶことだって。

セパレートタイプなら、2つを切り離して、スペースを確保することができます。

多くのソファの奥行きは75cm前後に設定されています。
これは、一般的な屋内ドアのサイズ（玄関ドアはこれより広い）で、このサイズで入るように作られています。

奥行きが75cm以上であっても、高さがそれより低ければOK。
実際に室内に入れる場合は、斜めにして入れられるのでこれより大きい奥行きでも入ります。

こちらは、奥行きが80cm近くありますが、高さが75cmのタイプ。

くれぐれも、「買ったのはいいけど入らない・・・・」などということのありませんよう。

一戸建ての場合、最近は幅広のテラス窓が流行りなので、これに縛られることはありません。
最悪、テラス窓は、ネジを緩めて外すこともできます。