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ミッドセンチュリー

ミッドセンチュリーが生んだ永遠の名作チェア3選

ミッドセンチュリーの本髄があらわれるのが数多く生まれた名作の椅子の数々。
絶対に押さえておきたい永遠の名作チェアを厳選して3点ご紹介します。
コーディネート
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1:イームズシェルチェア(1950)アメリカ チャールズ&レイ・イームズ

ミッドセンチュリーのパイオニア・イームズ夫妻

イームズ夫妻は、1948年にMoMA(ニューヨーク近代便術館)がおこなった「オーガニック・インテリア・デザイン・コンペ」で、エ―ロ・サーリネンと共同で出品した成形合板を使用したプライウッドチェアが入賞し、世界的に注目を集めました。

第二次世界大戦中に培った技術革新を家具に応用し、新しい素材・新しい製造技術を取り入れた家具を多く生み出します。
夫妻の活躍は家具のデザインにとどまらず、グラフィックデザイン、写真、映画製作など多岐に及び、ミッドセンチュリーのパイオニアとしてムーブメントをけん引しました。


シェルチェア

ミッドセンチュリーという言葉を知らない人でも、このチェアを目にしたことはあるかもしれません。
それほど世界中で愛され続けているのがこのシェルチェアです。

イームズ夫妻は当初、金属でこのチェアを試作したといいます。
しかし、第二次世界大戦中、アメリカが開発したガラス繊維で補強したプラスチック素材“FRP”が登場します。
金属よりも軽くて丈夫。そのうえローコストで大量生産できるとあって、彼らはすぐさまこの新素材を取り入れました。
1950年に誕生して以来、一般家庭はもちろん多くの公共施設などで使われたこのシェルチェア。
一体成型のコンセプトはそのままに、多くのバリエーションが生産されているのもこのチェアの特徴です。
ダイニングやデスク用、またスタッキングできるタイプなど数種類のレッグタイプが作られてきました。
現代では素材もよりよいものにアレンジされたリプロダクト品も生産され続け、その魅力が色あせることはありません。


サイドシェルチェアサイドシェルチェアの詳細はこちら


2:ダイヤモンドチェア(1952年)アメリカ ハリー・ベルトイア

イタリアが生んだ彫刻家・ベルトイア

イタリア人であるベルトイアは、10代でアメリカに渡り、ジュエリー製作を専攻して金属加工技術を学びました。
彫刻家として活躍したベルトイアは金属を生き物のようにとらえ、数多くの大掛かりな彫刻作品を残しました。

ミッドセンチュリーの永遠の名作のひとつを生み出したベルトイアですが、彼が残した家具は多くありません
それは、彼がその生涯を彫刻家として生きたからに他なりません。


ダイヤモンドチェア・ワイヤーサイドチェア

生き物の骨組みのようなワイヤメッシュ構造が美しいカーブを描き、身体にフィットするこのダイヤモンドチェア。

ベルトイア自身「この椅子を見てください。彫刻のようでしょう。そしてこの椅子は、ほとんど空気でできています」と表現しています。
これらのベルトイアの名作は、MoMAの永久コレクションとして収蔵されています。


ワイヤーサイドチェアワイヤーサイドチェアの詳細はこちら


ダイヤモンドチェアダイヤモンドチェアの詳細はこちら


3:ウィッシュボーンチェア(1950年)デンマーク ハンス・J・ウェグナー

北欧デザイン界に革命を与えた椅子の巨匠・ウェグナー

靴職人の息子としてデンマークに生まれたウェグナーは、14歳の時に家具職人に弟子入りし、以降、生粋の家具職人としてその生涯を貫きました。
1940年、同じくミッドセンチュリーの巨匠として知られるアルネ・ヤコブセンとともに役所の家具をデザインすることから、デザイナーとしての道をスタートさせます。

木を知り尽くしたウェグナーは、伝統的な家具の良い点を見直し、現代の生活にフィットすることをコンセプトに、デザインを重ねました。
椅子の巨匠ともよばれるウェグナーは、生涯で500種類以上の椅子をデザイン。その多くが世界各国の賞を受賞しました。
自分の身長と体重が標準的なデンマーク人と同じだということを自慢にしていたというウェグナー。
それは彼の座り心地の良さが多くの人に共通する心地よさにつながると考えたからです。

「私の作品は、芸術品ではありません。日用工芸品なのです。
ですから、手で触ってください。座ってください。そして、よく見てください。(中略)私の心、私の伝えたかったことを、ご自分の身体を通じて少しずつでも感じとっていただきたい」


ウィッシュボーンチェア

通称Yチェアと呼ばれるこのチェアは、中国・明代の椅子からヒントを得てデザインされました。
品質を落とさない限り、できるだけ機械で生産することをコンセプトに考えられたこのチェアは、組み立てと座面張り以外の100以上の行程のほとんどを機械化しています。

それは、自らも優れた家具職人だったウェグナーがハンドメイドの限界を知り、出した結論でした。
この椅子の愛称の所以である背もたれのY型パーツは、曲木の技法で作られた笠木を最小限の3点で支え、ローコストと完成されたデザインの象徴といえます。
背もたれとアームを兼ねた美しい曲線を描く笠木をはじめ、すべてのパーツが角が取れた丸い形状なのもこのチェアの特徴。

椅子にかけたときについ触ってしまいたくなる心地よさで、小さなお子さんがいるダイニングにもぴったりです。 この心地よさが、このチェアが愛され続ける理由でしょう。


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