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孤高の女性デザイナー、アイリーン・グレイのデザイナーズ家具
アイリーン・グレイはアイルランド出身の、アール・デコ時代の女性デザイナーです。 ル・コルビジェやジャン・プルーヴェなど、同年代のデザイナー達に比べると、聞き慣れない名前に感じる方も少なくはないでしょう。 しかし、彼女がデザインした家具や建築は、後世のモダンデザインに大きな影響を与えただけでなく、デザイナーズ家具として現代でも親しまれているのです。 ■たくましく聡明な女性デザイナー、アイリーン・グレイ
アイリーン・グレイは、当時の女性デザイナーとしては珍しく、パートナーシップを結ばずに1人で仕事を得ていました。 当時、女性デザイナーは単独で仕事を持つのではなく、他の男性とのコラボレーションやパートナーシップを結ぶスタイルが一般的でした。 ロンドンで絵画や漆工芸を学んだアイリーン・グレイは、パリで本格的な住宅などの空間デザインを初めます。 1922年には自分のデザイン事務所を構えるなど、時代に流される事なく勢力的に活動し続けました。 その功績の数々は、男性デザイナーにも影響を与えたほどです。 ■『E1027』邸に設置された家具たち
1926年、アイリーン・グレイは『E1027邸』を、恋人の建築家ジャン・バドウィッチとともに建築します。
邸名の数字はアルファベットの順番を差しており、Eと10はアイリーン・グレイを、2と7はジャン・バドウィッチをそれぞれ意味しています。 モダンデザインの巨匠が建てた家といえば、ル・コルビュジエのサヴォワ邸が有名ですが、その約10年前に建てられたE1027邸は、コルビジェらに大きな影響を与えた事が推察されます。 E1027邸の中には、モダンデザインを引き立てる数々のデザイナーズ家具が置かれていました。 アイリーン・グレイ チェアの詳細はこちら
こちらのアイリーン・グレイ チェアは、スチールパイプのシンプルな躯体が魅力的なチェアです。
シンプルながらも洗練された見た目は、現代の家やオフィスにも馴染みます。 アイリーン・グレイ デイベッドの詳細はこちら
こちらはデイベッドです。 飾りは少なく、サイドの手すりのみという、チェア同様とてもシンプルなベッドです。 限られた素材で構成されながらも、スチールの存在感は失われず、チェアとセットで置く事で、よりお部屋に統一感を与えます。 ■アイリーン・グレイの代表作。パリ生まれの『ビべンダム・チェア』アイリーングレイ ビベンダムチェアの詳細はこちら
アイリーン・グレイの代表的なデザイナーズ家具といえば、こちらのビべンダム・チェアです。
ビべンダムとはフランスのタイヤメーカー・ミシュラン社のマスコットの名前であり、日本では「ミシュランマン」として親しまれているキャラクターです。 タイヤが積み重なったような形状のチェアは、掛けた人に安定感とアンティークな味わいを提供してくれます。
色違いタイプを横から見た時の状態です。
座る人を後ろから包み込むデザインが特徴的な、リラックスにぴったりのチェアとなっています。 |