ポール・ケアホルムはミース・ファン・デル・ローエなどの作り出したインターナショナルデザインに強く影響を受けた人物として知られる、デンマークの家具デザイナーです。
彼が他のデザイナーほど目立たない理由として、主に美術学校での教鞭についていた時期が長いことが挙げられるでしょう。
しかし、そのデザインはシャープながら非常に流麗で、多くの椅子をデザインしたことで知られています。
彼は家具職人としての教育を受けた後、コペンハーゲン工芸学校を卒業。
1年間フリッツ・ハンセン社に務めた後、55年からはコペンハーゲン王立美術アカデミーで教鞭を執りました。
この年には、コル・クリステンセンとの共同でイージーチェア、PK-22を作成します。
このシンプルなデザインは、ミース・ファン・デル・ローエのバルセロナチェアからの影響を受けたと言われています。
彼はスチールも木や革と同様、ナチュラルな素材と考えていたため、その組み合わせによる作品が多く見受けられます。
また、デイベッドのPK80など、その後期に至ってもそのデザインは堅実なものであり続けたといえるでしょう。
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