フィン・ユールはデンマークの家具デザイナーで、ボーエ・モーエンセンやアルネ・ヤコブセンと同世代です。
しかし、そのデザインはデンマーク・モダンの主流よりもさらに前衛的であり、独自のデザインを追求したデザイナーでした。
また、アメリカではデンマーク・モダンを代表する人物としても有名です。
彼はそのキャリアを、デンマークの建築家ヴィルヘルム・ラウリッセンの下でスタートしました。
この時期に彼は内装デザイナーとしての技術を磨きます。1937年からは、家具職人ニールス・ヴォッダーと協力して家具のデザインを始めました。

1940年には代表作となる「ペリカンチェア」を発表しましたが、当時は酷評に晒されました。
しかし、現在では彼の一番人気のある作品として、広く受け入れられています。
フィン・ユールがアメリカに知られることとなったきっかけは1948年のこと、北欧に訪れた建築家、エドガー・カウフマンJr(フランク・ロイド・ライトの「落水荘」の発注者)が彼のデザインを高く評価したことに始まります。
その後、アメリカで大々的に出展、注目を集めました。
また変わった中では、GE社の冷蔵庫もフィン・ユールがデザインしています。

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