アイリーン・グレイは、パリで活躍した女流建築家・デザイナー。
生まれは1878年、アイルランドでのことです。
1898年からロンドンで、ついでパリで芸術を学びますが、この間に日本の漆工芸を学び、後に至るまでそのデザインを活かしました。
デザイン事務所を開設したのは1922年、ちょうどル・コルビジェが活動を本格化し、アール・デコデザイン盛期のことでした。
当初は家具のデザインを中心にしますが、1927年からは建築にも進出を目指します。
「E-1027」と題された最初に発表した彼女の別荘は、コルビジェの発表した近代建築の原則に則っている先進的な建物というのもさることながら、インテリアで彼女独特の機能美にあふれたデザインを活かし、室内をシンプルながら空間の連続性、細部のディテールで注目されています。
またこの別荘のために作った家具「E1027 サイドテーブル」「ビベンダムチェア」は、ウィットに富んだそのデザインが注目され、現在でもデザイナーズ家具として生産が続けられています。
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